【短編オリジナル小説】ハリガネハチマキの明日は来ないと思え vol.4
ショートコント「風邪」 診察室にいる医師と患者。 どちらも深刻な様子。 【キャラ】 医師:荒巻 患者:張本 前回はこちら 医師は険しい顔でカルテを見ている。 患者は緊張の面持ち。 患者「先生、どうなんでしょうか?」 医師…
人生に喜びを、心に感動を。脚本家集団が送るエンタメディア
ショートコント「風邪」 診察室にいる医師と患者。 どちらも深刻な様子。 【キャラ】 医師:荒巻 患者:張本 前回はこちら 医師は険しい顔でカルテを見ている。 患者は緊張の面持ち。 患者「先生、どうなんでしょうか?」 医師…
原石かもしれないと自分を納得させてその少女を事務所まで連れてきてしまった男。 果たして。…… 前回はこちら 社長の大月薫子がマグカップでコーヒーを啜りながら二人を見ていた。 薫子「誰?」 女「原石です」 薫子「ゲンセキさ…
「甘いもの好きなんだね」とショーケースに並んでいるクレープを見ている私に タカナシくんは言った。 前回はこちら 私の体の35%は甘いもので出来ていると言っても過言ではない。 「タカナシくんはどれが食べたい?」 「僕?」 …
前を歩く二階堂さんはとても速かった。 追いつくのがやっとの僕だった。 前回はこちら 「二階堂さん、速いよ。運動部じゃないんだから」 「何を悠長なことを言っているの。夕方はすぐに夜になってしまうわ」 二階堂さんは明らかにテ…
私とBar竹馬之友のマスター、十河さんが話をしていると、 入口の扉が開いて美冬ちゃんが入ってきた。 前回はこちら 「お疲れ様です」 「お疲れ」 という十河さんと美冬ちゃんの挨拶があり、私は彼女を見遣る。 彼女はマスクをし…
ショートコント「優先順位」 【設定】 居酒屋の個室に先輩に呼び出されたという設定。 一人はトイレに行っている、もう一人はまだ来ていない。 若干イライラしている先輩が座っている。 【キャラ】 後輩:荒巻 先輩:張本 前回は…
その日帰宅すると妹の七海は何事もなかったかのように振る舞っていた。 「お兄ちゃん、お帰り」 前回はこちら 「ただいま」 とラフな部屋着に着替えてソファに座っている彼女に言った俺だったが、 あまりにも何事もなかった感が出て…
帰宅部というのは放課後は部活をするでもなく家に帰る学生のことを言うらしい。 となると私はそれには当たらないと思われる。 かくして私と急遽参加となったタカナシくんは放課後、 未確認生物を探しに学校を飛び出した。 前回はこち…
「ピグミーマーモセットって知ってる?」と突然授業が終わると二階堂さんは僕に言った。 前回はこちら 「あの、お猿的なやつ?」 「そうね、お猿的なやつね」 「え、今それって必要な情報? 僕がピグミーマーモセットを 知っている…
スーパーのレジは複数人体制で、列によっては若干早い遅いがあって、 自分が並んでいる列の進みがいいと、『あ、今日自分はついているかも』とか 思ったりするプチ占いみたいなことをやってしまう。 今日はと言えば、どうやらあまりラ…
ショートコント「渋滞」 全く前方の車は動く気配がしない。イライラが募る運転をしている夫と、 ポップコーンを食べ続けている妻という設定。 夫:張本 妻:荒巻 前回はこちら ハンドルを指でノックしている夫。 ポップコーンを食…
街中に立ってスカウトをしていると、妙な少女にからまれることになった。 前回はこちら 女「私をあなたの事務所に所属させなさい」 男「断る」 女「なんでですか?」 男「なんでですかってなんですか?」 女「私ですよ」 男「だか…
人にノートを貸すというのは裸を見られるのとは違うけれど、やはり恥ずかしいものだったりする。 前回はこちら 数学のノートを貸してほしいんだけど、と昨日の授業の終わりにタカナシくんに言われた私は まさに机の中にしまおうとして…
僕は勉強ができない。中でも数学というのは苦手すぎて笑えるほどだ。 なので僕は二階堂さんにノートを借りて帰ることになった。 前回はこちら 想像通りのきれいな文字と数字、几帳面な図が描かれている。 まさしく二階堂ワールドが展…
玄関先にビニール傘を置き、上着をハンガーにかけて吊ったところで 否応なく押し寄せた疲れを受けて、私はソファに身を沈めた。 前回はこちら 結婚すると約束をした君、その約束をなかったことにしてくれと言った私。 赦されないこと…
漫才コンビ、ハリガネハチマキのネタ 第一弾を掲載していきます。 二人の紹介はこちら。ハリガネチマキ vol.0 二人の紹介 それでは、どうぞ。 ネタを終えて楽屋へ という形でただただ喋り続けた7分間の地獄が終わっての楽屋…
万引き犯の妹は椅子にちょこんと座り、一点を見つめていた。 前回はこちら 「お前さ、さっきから何見てんの?」 「成分表示」 「えーと、さ。今の状況分かりながら紅茶の成分表示見てるとしたら、 お前、すごいよ。さすがだよ」 「…
放課後、タカナシくんは私の指示に従って帰宅せず教室に残ってくれた。 日直の熊井さんまでが残ったのは予想外だったけど。 前回はこちら 「心を開くにはどうすればいいと思う?」 とタカナシくんは言った。 「積極的に話しかける。…
二階堂さんは今日も凛としていた。 次の授業の準備もせずに。 前回はこちら 「ねえタカナシくん」 一瞬自分の名前を二階堂さんが呼んでいることに全く気づかなかった僕。 「無視されてるのかしら、タカナシくんに」 という声で漸く…
美冬ちゃんのビニール傘を持った私は彼女が濡れないようにと傘の位置を探った。 前回はこちら 傘を持たないこと、多いんですか?」 「いや、まあ、なくはないさ」 「奥さんに迎えに来てもらえばいいじゃないですか? ずぶ濡れで帰っ…
今後このwebサイトにて漫才コンビ、ハリガネハチマキの ネタとインタビューを掲載していきます。 もしこのネタを使ってみたいなどありましたら お問い合わせフォームよりご連絡ください。 なにせこの二人、架空ですから。 コンビ…
反省の色を見せない万引き犯の妹を前にして、兄である俺は、言葉を探していた。 「お前さ、今いくらあるの?」 「かつあげですか?」 「なんでそうなる。所持金でここにある紅茶、買って帰れない?」 俺達の目の前には妹が万引きした…
何が不満だったのか。俺は万引き犯を目の前にして考えていた。 万引きしたものは「レモンティー」「ストレートティー」「ミルクティー」を一本ずつ。何処ぞでティーパーティーでもやるつもりか。ティーパーティーでも。 「何か言ったら…
劇作家がこっそり教える。こんなときはこれ言って乗り切れ。 正しい言葉の選び方。 自分の息子、娘から「今やるとこだったのに。あーもうやる気なくなった」とか 言われたことありませんか。私にはありません。 ただ言ったことはある…
劇作家がこっそり教える、誰のためにもならない文章の書き方。進級のお便り編。 メール、メッセンジャー、LINEと文字をやり取りすることは 多いはずの現在、手紙やハガキに実際にペンで文字を書くなんてことは ラブレターか暑中見…