劇作家が考える!? 新しいコミュニケーション術! vol.2

劇作家がこっそり教える。こんなときはこれ言って乗り切れ。
正しい言葉の選び方。

自分の息子、娘から「今やるとこだったのに。あーもうやる気なくなった」とか
言われたことありませんか。私にはありません。

ただ言ったことはあるかもしれないし、かなりのケースで言われている
言い訳の代表ではないかと思われますこの言葉。

果たしてこの言葉、この状況で言うことは正しい選択なのでしょうか?
というところから今回の講座を開かせて頂きました。

まずは「今やるとこだったのに」を改めて見直してみましょう。

今やるとこだったのに

宿題の場合

息子、明らかに宿題をやっておらず、テレビに夢中。
母、ため息混じりにあの言葉。

母「テレビ見てないで宿題やりなさい。どうせやってないでしょ」
息子「今やるところだったのに」
母「今やるところの空気出してから言いなさいよ。テレビしか見てないじゃない。宿題はどこにあるの? え? 部屋? 鞄の中? 今すぐやれないじゃない」
息子「今立ち上がって部屋に行って、鞄の中から宿題出して、やるんだよ」
母「だったら今やるとこじゃないじゃない」
息子「細かいんだよ。あー、もうグレる。俺グレる」
母「グレるなんて言葉使うんじゃないの。そんな言葉はね、二丁目の健ちゃんみたいに頭金髪にしてからいいなさい」
息子「今やるとこだったんだよ、金髪」

コメント1

なかなかに手強い母が出てきたものです。
こういう人相手に「今やるとこ」だけでは倒せそうにありません。
グレるのもよくはありません。ではどうすればいいのか。
考えてみましょう。

【添削】今やるとこだったのに

宿題の場合

息子、明らかに宿題をやっておらず、テレビに夢中。
母、ため息混じりにあの言葉。

母「テレビ見てないで宿題やりなさい。どうせやってないでしょ」
息子「ちょっと待って下さい。え、僕がテレビを見ていると本気で思っているんですか?」
母「はい?」
息子「いいですか。今この画面に映し出されているのは誰ですか?」
母「林修」
息子「ですよね」

と言って再びテレビを見始める息子。

母「ちょっと、答えになってないじゃない」
息子「やれやれだなぁ。お母さん。もう答えたも同然じゃないですか。まだわからないのですか。困りましたね」
母「困っているのはこっちの方よ」
息子「では林修先生、そうです。先生ですよ。この人はタレントではありません。塾の先生です。塾にも行かせてもらえない僕ですから、クラスメイトに遅れを取っては末代までの恥と思って必死なのです。つまり、僕がこうやって寝そべってテレビを見ているという表層に見えている現象のみを見て、お母さんは僕が勉強をしていないと言っているんです。それは僕にとって人格をも否定するような言葉なのです。お分かりいただけましたか。頂けましたようであればこの辺で失礼してテレビを見させて頂きます」

コメント2

テレビを見ていることを正当化すること。
そして、長々と冷静に喋り続けること。
この二点です。長々と喋っているとそこに意味がなかろうが、
通じなかろうが関係ありません。なんか言い負かされそうと
相手が勝手に思ってくれるのです。

さぁ、今日から貴方も長々と喋る特訓をして下さい。

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