【レビュー】憐憫の情が胸を突き上げる映画「HANA‐BI」。同僚の死と妻との逃亡・・荒廃したひとりの刑事の人生は救われるのか?

今回は、北野武監督の作品「HANA-BI」をご紹介します。

この映画、脚本・演出・編集・挿入画すべて北野武監督に加えて、主演はビートたけしと北野ワールド全開の作品で力のこもった作品となっています。

夫として、刑事として、ときには○○としての北野武演じる西佳敬の人生とは

主人公、西は刑事です。不器用で無愛想でありつつも、男らしさを感じられる。善悪の境界線をしっかりと引き、愛する妻のために日々、仕事に励む愛妻家の一面も持っている。ただ、その妻は病気であり、余命いくばくもない状態。そんな中、同僚の刑事が張り込み中に凶悪犯に撃たれてしまってから、西の人生観が変化していく。

一番の見どころは、クライマックスの自分流の捉え方

西は、自分のせいで同僚刑事に“死”や“障害”を負わせてしまったことに対し、償いの気持ちを込めて、奔走していく訳ですが、なによりも最大の見せ場は、

最後のシーン

にあります。夫への愛に対してのひたむきさ、一途さが溢れている妻・美幸と西が海辺で寄り添い○○をするシーンです。その○○は、自身の創造で映画の終了となりますので、映画を観て確認して下さい。

単なるバイオレンス映画ではない訳

単なるバイオレンス映画ではなく、人生観や愛するものへのおもいとはなんなのかを考えさせられる、味わい深い作品です。拳銃の暴発音で何を感じられるのか!?是非、ご覧ください。

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